職員室

リレートーク

にちがくの教職員によるリレートーク
~学校生活、そして日常を語り繋ぎます~

2018-08-04

「勉強とは身体だ! 高校3年生『マラソン勉強会』本日終了」 伊藤先生(高3学年主任・国語科)

7/31(火)から本日まで5日間にわたった「マラソン勉強会」も今日が最終日。「マラソン勉強会」は大学受験を目指す3年生が参加する、本校の恒例となっている行事です。
内容は、朝8:20に点呼をとったら、あとは夕方6時まで机でひたすら勉強に励みます。途中、生徒は先生に質問に行ったり、また、いくつか用意された英語と古典の講習に参加したりします。6時終了ですが、帰宅後家で勉強できないという生徒に関しては8時までの延長を認めました。毎日少なからぬ生徒が6時以降も残って勉強していました。
今年は50名を超える生徒が参加。参加者は「勉強漬け」の日程に最初は戸惑っていましたが、始まってしまうと意外と時間は早く過ぎ、あっという間に最終日となりました。
この取り組みの一番の目標は、学力伸長もさることながら、受験勉強のための「生活習慣」作り、長時間の勉強に耐えられる「身体」作りにあります。
受験勉強で最も重要な働きをするのは、実は記憶したり思考したりする「脳」ではありません。勉強とは「身体」的な活動です(もちろん、脳も身体の一部ですが)。長時間椅子に座って勉強していると分かりますが、まず、お尻が痛くなります。そして、腰が痛くなります。また、筆記している手が疲れてきます。そうすると集中が途切れてきます。しだいに、生徒たちは肩をまわしたり、腕を回したり、のびをしたり。また少し立ち上がってみたり。つまり彼らはそのようにして自己の身体を勉強に集中できるように調整しようとするのです。そのようにして長時間勉強しているうちに、鍛錬と自己調整の結果、生徒たちの身体は長時間の勉強に集中できる身体になっていくのです。例えば運動部の生徒は、その鍛錬のうちに競技のための身体を確実に手にしているはずです。この身体がしっかりとでき上がりさえすれば、成績もおのずと伸びてきます。多くの生徒はこの身体ができあがる前に、「疲れたー」「無理ー」などと言ってあきらめてしまうのです。また、この身体を作り上げもせずに、「自分は勉強すればできる」という甘いもくろみをもってしまうのです。
参加した生徒は、全員が長時間勉強し続ける「身体」を手に入れられたようです。もはや誰もが、「普通」の顔つきでごく当たり前のように机に座って自分の学習に取り組んでいます。

さて、本日で勉強会は終了しますが、このように教員が管理しなくても「マラソン勉強会」は自分でいくらでもできます。来週も教室は開放します。朝涼しい時間に登校して教室を利用して勉強して下さい。夏休みは残り27日あります。まだ270時間勉強できます。2学期になるとまた授業が始まります。授業が始まるとその予習や復習に追われます。つまり、授業が止まっている今、自分の弱点補強、得意科目の充実などを自分で考えてできる、自分のためだけの勉強ができる、この夏休みをどう過ごすかが諸君の運命を確実に決めます。夏休みが終わればセンター試験まで140日。と言っても全く焦る必要はありません。諸君が夏休みにやらなければならないのは、「基礎固め」です。ともかく基礎を徹底して固める。応用など難しいものに手を出す必要は全くありません。それは2学期の授業や講習で十分間に合います。
参加した生徒のみならず、3年生の諸君は、培った勉強のための身体を武器にして、大いに勉強して基礎固めに徹して欲しいと思います。

以下は私事になりますが、「マラソン勉強会」ではありませんが、3週間ほど前から「マラソン」を始めました。というか、ランニングです。このマラソン勉強会の期間中も、8時に生徒を帰した後、帰宅、夕食を軽く済ませた後、外に走りに行くのです。始めた初日。これは本当に辛かった。すぐに息は上がり、体中が悲鳴を上げていました。しかし、これも続けるうちに、身体ができあがっていき、慣れます。そして、慣れると「もっと長く走るには」、「もっと早く走るには」と考えるようになってきます。ここ最近は10kmを3回ほど走りました。そのタイムを、どういう練習をすれば縮められるのか、そんなことばかり考えています。自分でもこの年になって何をやっているのだろうかと思います。
夜、一人で走っていると、途中で何度も何度も歩いてしまおうかと考えます。もちろん、今は歩いてしまうこともあります。それでも、走り続けるのです。重く、そしてだるい一歩を前方に踏み出すのです。月並みな表現ですが、受験勉強もこれに似たりです。
諸君の受験勉強もこう言っては悪いですが、まだまだよちよち歩きの初心者です。ですが、すればするほど学力は伸長します。私のマラソンも初心者です。ですが、走れば走るほどタイムは縮まります。そして、途中何度も何度も、立ち止まってしまいたい瞬間が訪れます。しかし、勢いとは怖いもので、10月に行われるある自治体主催のロードレースにエントリーしてしまいました。言ってみれば「模試」みたいなものです。ともかく、私は今この「模試」に照準を合わせて走り続けます。
諸君が夜な夜な勉強に疲れ、その「足」が止まったとき、ふと思い起こして下さい。今頃、五十間近の白髪の男が、息も絶え絶えに、暗闇に一人苦悶を浮かべながら走っているかもしれないことを。私はきっとその時、多摩川の土手を「併走」していますよ。

とにもかくにも、マラソン勉強会参加者諸君、5日間本当によく頑張りました。また、自宅などで勉強を頑張っている諸君も、残りの夏休みを有意義なものにするよう大いに励んで下さい。