職員室

リレートーク

にちがくの教職員によるリレートーク
~学校生活、そして日常を語り繋ぎます~

2017-12-09

「『読書テスト』その後」宮崎先生(高1副担任・国語科・宮崎先生)

中学に続き、高校でも現高校2年生から学期ごとに読書テストを行っています。1学年全員、コースに関係なく同じ1冊の本を読み、その内容についてのテストを受けます。

単行本をひとりで読み込んでいく経験をもっている生徒は、そう多くはいません。まさに読書初心者として1冊の本と向き合っている生徒もいます。そういう生徒たちでも抵抗なく読書に親しめるような作品を探します。

高校1年生の2学期は、若手の国語教員F先生が熟慮に熟慮を重ね、さらにクラスの担任M先生のアドバイスも頂き、リリー・フランキーの『東京タワー〜オカンとボクと、時々、オトン〜』に決めました。早速書店に注文し、国語担当の教員が配布します。するとその場ですぐに読み始める生徒、しばらく手に取り表紙や本の感触を味わっている生徒など、手渡す方もこの一冊が生徒達にどう受け止められるか、興味津々の瞬間です。この本はやや長編ですし、期末試験も迫っていることから、担当の先生方と相談して冬休みを挟んで3学期早々にテストをすることにしました。

配布して2日後、「読み終わりました。感動して泣きました」と、やや目を腫らしてスポーツコースのA君が言ってきたのには驚きました。何しろ彼の所属している部は、練習時間が長いことでよく知られています。練習が終わって帰宅後、睡眠時間を削って読み終えたのでしょうか。そんな彼に、「冬休みに読む本があるといいよね?」と、山田詠美著『ぼくは勉強ができない』を貸しました。この本は、平成11年のセンター試験の国語?・?で出題され話題を呼びました。20年以上も前に出版されたものですが、読むといつでも主人公の高校生時田秀美君の気持ちに戻れます。

そして、A君はこの本も翌日には読み終えました。「先生、もっと本を紹介してください。」と、その読書欲のすごさに私も少々うろたえながら「期末試験が終わったら、また本を貸してあげるよ」と期末試験の最終日を満を持して待っているところです。