職員室

リレートーク

にちがくの教職員によるリレートーク
~学校生活、そして日常を語り繋ぎます~

2018-01-19

「研究論文発表会を終えて」小飯塚先生(中学担任・芸術・軽音楽)

中学を卒業するにあたり一つの節目となる日本学園オリジナルプログラム、創発学の研究論文発表が1月11日と12日の2日間にわたり行われました。この研究論文の副題は「15年後の自分」というものです。

さて、生徒たちに「15年後の自分が何をして生きているか?」また、「どんな職業を選択しているか?」を今の自分を踏まえ創造させていくわけですが、内心担任は酷な指導を強いているな…と思っていたわけです。というのも、自分の中学生の頃を思い出してみても、その当時、具体的に将来の生き方、仕事について今の彼らのように考えさせられることはなかったし、そんな私が彼らに「でも考えてみよう」っていうのはなんだか複雑な気持ちでした。

唐突ですが、区立の中学に通っていた担任は、当時の自身を思い出してみました。確か卒業文集の中で「将来、絵を描いていたい」と書いていたな…ということを思い出しました。そう、「言ってみると意外となんでも叶ってしまうもの」
自分の周りの人に自分のやりたいことを言ってみると意外と言ったことが現実になるものなのかもしれません。

だから今はあまり「自分の可能性」なんてものにとらわれないで考えさせてみようと始まった4月でした。

それから1年をかけて、彼らなりに資料集めや取材を行い自分の将来について考えました。

この1年間という期間が、考えを磨く時間となりました。初めに考えたプランがどんどん変わって行く生徒や「新しいプランが見つかったのでまた1から出直しです」という生徒もいました。その変貌もすべて生かし、最終的には最初に考えたプランに戻ってくる生徒など、やればやるほどさまざまなプランがでてきました。

ミュージシャンになりたいという夢を語り、実際に現在ミュージシャンとして活動をしている方に取材し、自身が作った曲を聴いてもらい講評をいただき、最終的に編曲したものを披露した生徒。
ビジネスマネージメントについてのさまざまな形態を勉強し、顧客の心理状況などにも着目し、成功したビジネスモデルをわかりやすくまとめて、それを元に、自分の自動車会社など数社の会社を設立し、収益を上げて65歳くらいまで将来設計した大人顔負けのプランを発表した生徒。
理想の司書の姿から理想の施設に発展し、将来の目標を理想の街づくり、都市計画をして、そこに自分の理想の図書館を作り司書として働くという壮大なテーマを発表した生徒。
新聞記者になりたいという構想から、自分で新聞を発行し、実際に書いた記事を新聞記者の父親に見てもらい講評をもらった生徒。
そして、自営業を営む家族の背中を見て、自分の好きな業界でどのようにすればお店を出し経営できるかということを、取材を通して改めて家族と会話し、自営業の利益だけを目的としない人と人の関係を大切にする商いの原点に気づいた生徒。

などなど、本当にここまで形にするのはどの生徒もさまざまな発見があったからできたことだと思います。気にしなければ目の前を通過してしまう事柄もアンテナを張り日々意識を高くして過ごしたことが、彼らを人として一段上に上げてくれたのだと思います。
担任として全員心の底から一人ひとり誇らしく思います。よく頑張ったね。

そして、そんな彼らの思考に刺激を与えて下さり、また応援してくださった取材先の方々、発表にまで立ち会っていただいた方もいらっしゃいました。担任として皆様に本当に深く感謝いたします。

今回、担任も生徒の取材に立ち会い皆様の職業に対する想い、仕事とは最終的には利益だけではない人と人の関係があって自らが生きることができる、という皆様の熱い思いを感じ職業人として改めて気持ちを引き締めるよい機会になりました。本当にありがとうございました。

日本学園の中学創発学は、こうして、指導する立場のわれわれも発見の多い教育内容で日々発展して行く教育プログラムです。この場をかりて、これから中学受験を考えている方もまだ説明会等ありますのでご参加いただければその一部でもお話できればと思います。どうぞよろしくお願いいたします。