大学との関連行事

2016-11-07

高校2年生 明治大学 出張講義

10月26日(水)に明治大学教授による出張講義が主に高校2年生に向けて実施されました。

テーマ「なぜクリティカル・シンキングを学ぶのか」
1批判的思考のためのガイドライン 2クリティカル・シンキングと議論

講義の先生紹介:鈴木健先生(明治大学情報コミュニケーション学部教授)

講義の概要:私たちはなぜ批評を学ぶのだろう?
批評(criticism)の語源は、ギリシア語のkrinein(英語のjudge,decide.決定する、批判する)であり、物事を中立的にまたは懐疑的にせよ、危機的な状況で判断、意思決定することを元来は意味していた。また「批判」という言葉は、反対する、受け入れないなどのイメージからしばしば否定や非難と同義語として用いられるが、実際は、情報を分析し、吟味し取り入れることを指し、客観的把握をベースとした正確な理解が必要である。

さて、この、概要を読んだだけで面白そうな内容を実際に受講した生徒たちの感想を少しご紹介します。

高2 S.K君
僕は中学生の時に、半年ほど今回の講義のテーマと同じ、クリティカル・シンキングという名前の授業を学校で受けていました。その時に感じていたこととして、なかなか自分の意見をきちんと論理的に表現するのは難しいというものがありました。しばしば自分の意見が思い浮かんでも、それが駄目な理由ばかりが思い浮かんでしまって、すぐに立ち消えてしまうことが多かったのです。ただ、今回の講義の中で「“世の中の提案が、全ての人に都合が良いものならば、説得の能力は不要である。しかし、ある人にとって都合のよい提案は、別の人にとっては不都合である”。つまり、みんなに都合よくならないから議論になっているので、解決策に不都合なところがあったとしても、他の案を出してそれらを比較検討した上で一番良いものを選んだり、組み合わせたりすればよい」という内容がありました。
まず意見が浮かんだら、駄目な理由を考える前に、いくつも案を出してみるということは前から言われてはいるものの、できていなかったことだなと思いました。また、今回、話を聞いていてクリティカル・シンキングの手順のようなものの中に“「前提」と私達の「偏見」を分析する”ということや“感情的な推論を避ける”ということがありました。ここで僕は、よく国会議員のヤジや最近行われているアメリカの大統領選の討論会は、感情的な意見が多く出ていて、これは討論などと呼べるものなのか?と感じ、「こうした人達は、討論などをよくやっているはずだから、もう少し感情的な意見は減らすべきだ」と思いました。
今回、この講義を聴いていて、まだまだ難しい内容も多くありましたが、大学の授業を少しでも体験することができて、よかったです。

高2 M.K君
私はクリティカル・シンキングについて最初は全くわかりませんでした。直訳すると批判的思考ですから、否定的な考え方なのかと思っていました。しかし、前向きに物事をとらえようとする考え方だと知ったときは驚きました。現在、日本はいろいろな問題を抱えていますが、クリティカル・シンキングを理解することで、それらを自分達で考えるきっかけになると思いました。今回、グループで意見を出し合って、議論し、発表して評価を受けることで自分が提案したものの良い点と悪い点が明確にわかりました。特に年金問題というテーマについては、自分達にとって、かなり重要な問題であることは何となくわかってはいたのですが、データを元に解決策を考えるということを大人数でやることで多角的に考えることができました。これはなかなか経験できないので、貴重でした。
今後、大学生、社会人になったときに必要とされるのは、グループで議論をするときに積極的に発言し、みんなの意見をまとめる力だと思いますので、クリティカル・シンキングを使いながら、いろいろな問題について考えていくことが必要だと思いました。

高2 N.H君
今回の授業では、クリティカル・シンキングを軸に、いろいろな問題解決や議論の方法を学びました。例えばディベートやディスカッションは中学生や小学生の時にやっていましたが、今回の授業を受けるまでは、同じようなものだと思っていました。しかし、そうではなく、ディベートとディスカッションには明確な違いがあることを学びました。また、クリティカル・シンキングはとてもおもしろい方法だと思いました。ディベートのように別々の立場に分かれて議論するのではなく、問題に対しての前提や私達の偏見、感情的な推論などを取っ払い、白紙にして、一から事実と向き合って密度の高い議論をするという方法で、意見も幅広く、極端な考え方もしっかり議論をするのです。クリティカル・シンキングは、今まで自分が知っている方法とは違い、とても新鮮で興味が沸きました。
ワークショップの時間では、グループで話し合っていて、それぞれ違う意見が出て、一つひとつ議論して、いろいろな案が出て、今まで自分が経験してきたディベートやディスカッションよりとても面白いと感じました。最後のまとめの時も、それぞれのグループの案がほとんど重なることがなく、いろいろな方面から問題に対して解決方法を出していたのを聞いて いて、飽きることがなく、最後までクリティカル・シンキングを楽しむことができました。
クリティカル・シンキングは非常に創造的で、人数が多ければ多いほど多種多様な意見が出て、とても可能性のある問題解決の方法だと思いました。